バンコクからシェムリアップまでの移動手段は3つ、飛行機、列車、そしてバスになります。
ただ、列車はバンコクからタイとカンボジアの国境の町ボイペトで途切れているため、そこからはバスかタクシーに乗ることになります。
そうなると現実的なのは飛行機かバスになります。
飛行機はバンコクの2空港、スワンナプーム国際空港、ドンムアンからシェムリアップ国際空港まで1日9便飛んでいます(2016年7月現在)。
距離も短く国内線感覚なため、LCCのエアアジアなどでも十分です。
そしてバスは国境を超えるため国際バス、乗り合いバンを使ったチャーターバスなど選択肢は豊富です。
今回は、タイ国営長距離バス運営会社トランスポート社が運航する、シェムリアップ直通バスを使って国境を越えます!
タイ国営長距離バス運営会社トランスポート社でのチケット予約方法
バンコクからシェムリアップへ向かう国際直通バスは、トランスポート社の独占運航、そしてかなりの人気路線のため、前もってチケットを押さえておく方が無難です。
幸いにもバスのチケットはインターネットで予約でき、支払いもクレジットカード(VISA、MASTERのみ)できるので安心です。
詳しくは、タイの長距離バスのチケットを日本にいながら購入する方法をご覧ください。
BTSモーチットからバンコク北バスターミナルへの徒歩移動は無謀
シェムリアップ行きのバスが出発するのは、バンコク北バスターミナル、通称モーチットマイです。
BTSモーチット駅が最寄りではありますが、ご覧のとおりかなり離れています。
モーチットマイに行くにはタクシーかバスが無難なのですが、今回敢えてBTSモーチット駅から歩いてみました。
距離にして約2キロを40分ほどかけて歩きましたが、歩けない距離ではないものの、結論として歩くことでの疲労と時間を考えるとタクシーの乗るのがベストです。
もちろんバスに乗り慣れている人はバス利用がベストですが、BTSモーチット駅からのバス乗り場が分かりづらいので、初心者の方はタクシーに乗りましょう。
タクシーの運転手さんには『モーチットマイ』『モーチット・バスターミナル』と言えば通じます。
バンコク北バスターミナルは途方もない広さ
日本一のバスターミナルとして東京・新宿のバスタ新宿が2016年にオープンしましたが、モーチットマイはバスタ新宿なんて目じゃないほどの大きさ、巨大さです。
広さは東京ドームが少なくても2個は入りそうな感じです。
バスに乗り込む前に、インターネットで予約していたチケットをタイチケットメジャーの窓口で受け取ります。
タイチケットメジャーは日本でいう「チケットぴあ」みたいな会社で、バスチケットの他にも映画やコンサートのチケットを販売しています。
モーチットマイ以外にもサイアムパラゴンやセントラルワールドなどのショッピングモールに窓口があるので、出発前に必ずバスチケットを受け取るようにしましょう。
いよいよシェムリアップ行きのバスに乗り込む
バンコクからシェムリアップに向かうバスは1日2便、8:00発と9:00発です。
今回は9:00発を利用します。
バスはメルセデス製のハイデッカータイプです。
乗客は欧米人が5、タイ人やカンボジア人が4、日本人や韓国人が1といった感じでした。
ちなみに管理人を含めて計4人の日本人が乗車しており、その後意気投合してアンコールワット観光に行きました。
座席は標準的な片側2席の4列シートです。
シート間隔は特別広いとも狭いとも言えない感じですが、シェムリアップまでの11時間は苦痛を感じることなく過ごせました。
定刻の9:00ちょうどにバスは出発!さすがは国際バスだけあります。
モーチットマイを出ると高速道路に乗り、スワンナプーム国際空港方面へ一旦向かいます。
途中で高速を降りると、ひたすら下道を国境のボイペトへ向かって走ります。
出発してしばらく経つと朝食が配られます。
オレンジジュース、パン、クッキーというカロリー高め、甘めのタイ人が好きそうな3点セットです。
走り出して2時間、バンコクとボイペトの中間あたりのガソリンスタンドで給油を兼ねた休憩タイムがあります。
ガソリンスタンドには当然のように売店、食堂、露店が併設されています。
バスが入れ代わり立ち代わり入ってくるので、指定休憩所なのでしょう。
パンとクッキーではお腹が空くので、ここらで食料を調達することにします。
焼き鳥の香りが立ち込めているせいか、飛ぶように焼き鳥が売れていきます。
買おうかどうしようか迷っている間に無くなりそうだったので、思わず1本買ってしまいました(笑)
ごくごく普通の焼き鳥で美味しくいただけました!
いよいよ国境超え
9:00にバンコクを出発してタイ国境のアランヤプラテートに着いたのは14:00過ぎになっていました。
アランヤプラテートの国境の手前に着くとバスから降りるように運転手から言われ、ビザの窓口に行くように促されます。
もし時間に余裕がある方は、国境横に広がるロンクルアマーケットへ立ち寄るのも楽しいのですが、今回のような国際直通バス利用の場合には素直に国境を超えましょう。
さて、日本人をはじめとする外国人は、一部を除きカンボジア入国にビザが必要なためですが、今回はインターネットでビザを取得していたので、ビザ発行手続き代行屋の執拗な呼び込みを無視して、出国手続きへ進みます。
※ちなみにカンボジア入国ビザは、タイ出国後にある正規の窓口で取得可能です。
タイの出国窓口がある建物に着きました。
地方駅の入口のような感じです。
出国手続きは空港での出国手続きと同じ、特にどこへ行くのか等の質問は一切ありませんでした。
次々やってくる出国希望者を処理するので手一杯のようです。
あっけないくらい簡単にタイを出国すると、今度はカンボジア入国手続きです。
タイ側の建物から3分ほど歩いてカンボジアの入国手続きができる建物に移動します。
途中には2か国の間にはホテルやカジノもある、いわば免税エリアになります。
カンボジア入国はビザの確認があるせいか、とにかく時間がかかるかかる!列に並んで1時間ほどでやっと入国手続きが終わりました。
バンコクから乗ってきたバスに乗り込んではみたものの、一向に出発する気配がありません。
というのも、乗客全員が揃わない限り出発できないからです。
どうも欧米人旅行者が、ビザ発行手続きに手間取った上に、カンボジア入国手続きも激混みなため時間がかかっているようです。
バスの中でただ座って待っているのも退屈なので、近くの食堂でアンコールビールを飲んでいると、遅れていた欧米人がようやく合流して無事出発することができました。
あとはシェムリアップまでノンストップで下道を走り、20:00前にシェムリアップ中心部のバス営業所前に到着しました。
まとめ
9:00にバンコクを出発して、シェムリアップに着いたのが20:00。
情報によると国境越えを含めて7時間程度かかるとありましたが、結果として11時間もかかってしまいました。
時間がかかった、国境越えの3時間30分のタイムロスが響いたようです。
スムーズにいけば7時間で済むかもしれませんが、スムーズにいかなければ11時間はかかるというのが実際のところです。
バンコクからシェムリアップまでのバス代は770バーツ、LCCのエアアジア利用だと最安で片道1800バーツくらいからチケットを買うことができます。
飛行機の場合は飛行時間の1時間に加え、タイ出国、カンボジア入国手続き、荷物の預け入れや受け取りなどを含めた3時間程度の余裕を見て計4時間が必要となります。
今回は飛行機の片道料金が6000バーツするハイシーズンだったためバスを利用しましたが、それ以外の場合は、陸路で国境を越えてみたい旅マニアでない限り、飛行機利用をおススメします!