ピンクガネーシャの像があることで有名なバンコク郊外にあるワット・サマーンラッタナーラームですが、ここはお寺というより一種のテーマパークです。
タイには由緒正しき仏教寺院もありますが、新しく作られるお寺は施主の趣味嗜好のせいか、はたまた集客を狙ってか、壁から瓦から全て真っ白にしたワット・ロンクンのような寺院、えげつない地獄絵図をフィギュアで表現した寺院など、バラエティに富んだ寺院がたくさんあります。
ワット・サマーンラッタナーラームはそんな新興系寺院の中でも、万人が楽しめる仕掛けがあるので、一度とならず二度も三度も足を運びたくなる不思議な魅力を持っています。
そんなワット・サマーンラッタナーラームの6つの見どころをピックアップしてご紹介します!
ピンクガネーシャは願い事叶えてくれる神様
『ワット・サマーンラッタナーラーム=ピンクガネーシャがある寺』というのは、タイ人なら誰でも知っていることのようですが、行ったことをタイ人に話すと一応に驚かれます。
よっぽど信心深いのか、辺鄙な場所に行くのが好きな暇な旅行者として、、、です(笑)。
それはそれとして、ピンクガネーシャの写真が冒頭と違っていますが、訪れたときは、ちょうど塗り直し作業を行っていたようで、竹の足場がそのままという残念な状態でした。
写真では伝わりにくいかもしれませんが、やはり巨大さは常識を逸脱しています。
ピンクガネーシャの土台部分にも、色とりどりのガネーシャが装飾されています。
ピンクガネーシャが人気なのは、願い事が叶うからと評判だからです。
タイをはじめとする上座部仏教の信仰地域では、自分の生まれた曜日を重視しています。
こんな感じです。
ピンクガネーシャの周りには、7色のネズミ像が「使い」として置かれており、人々の願い事をピンクガネーシャに伝える役割を担っています。
ただ、ワット・サマーンラッタナーラームのピンクガネーシャの場合は、正面に置かれている2匹のネズミのいずれかに願い事をすれば良いらしく、曜日の色は関係ないようです。
願い事をするために、きちんと並んで待っています。
順番が回ってきたら、靴を抜いて脚立に登り、ネズミの耳元で願い事をしましょう。
管理人は日本語でお願いしましたが、、、、まあ想いは届くので大丈夫でしょう。
ピンクガネーシャばかりじゃない!巨大な像のオンパレード
ワット・サマーンラッタナーラームはピンクガネーシャだけではなく、他にも2体の巨大像があります。
入口から入って湖面に出て、右方向へ進むと巨大な阿修羅像があります。
お手々が4本あるようで、四方から眺めて拝むのがタイ流のようです。
阿修羅像が座る台座もかなりの大きさ!足元に小さく映っているのが人間です。
台座には馬やニワトリなどの像が置かれています。
タイの仏教にはヒンドゥーの要素が合わさっているので、阿修羅の使いなのかもしれません。
巨大阿修羅像とピンクガネーシャの中間には、中国風の観音様のような像があります。
遠目から見ると巨大さが一目瞭然です。
足元は阿修羅像とは打って変わって、完全に中華仕様になっています。
華人受けを狙う神様が充実
巨大仏像の周辺はミニ中国といった仕様になっており、タイの華人を狙っているのか、中国人観光客狙いなのか、仏教と道教の混じった不思議な世界になっています。
まずは中華街などでお馴染みの関羽像。右隣は周瑜でしょうか、、、??
こちらは台湾の道教寺院で見たことがある道教の神様大歳星君です。
こちらは漢字で見るに観音菩薩像のようです。
タイやベトナムの中華街で見かける、商売繁盛を願う金玉満堂も健在です。
洋服を着たようなおじさん像は何なのかは不明です。
一応、真面目な感じの金の阿修羅像もあるなど、いろいろな人のニーズに合わせるうちにコンセプトが変な方向へ行ってしまったのかもしれません。
小坊主オブジェが憎めない
ワット・サマーンラッタナーラームのあちこちに、ミニサイズの小坊主が置かれています。
手には持っているのは、タンブン(寄進)のお金を入れる鉢です。
ウィーン少年合唱団のように一列に並んだ小坊主たちは、子どもと同じくらいの背丈。
やや上向きでタイ人のタンブン心?をくすぐるように設置されています。
サングラスや帽子もタンブンされたものなのでしょうか。
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リアル坊主系のレプリカはリアル過ぎる
湖面近くに置かれた黄金のお釈迦様は、修行にお出かけのような様相です。
隣には高貴なお坊さんがいらっしゃいます。
鉢の中にタンブンするタイ人の方が並んでいらっしゃいます。
ただ、お坊さんの様子が、、、変です!まったく動いている気配がありません!
もしかすると、、、これは生身の人間ではなく、、、
「今ごろ気づいたん?」
と、バレバレですが、タイの高貴なお坊さんの生き写しのようなレプリカです。
しわや生え際まで、完全再現なところが抜かりありません!
ドラえもんにトランスフォーマー、キティなど何でもあり
ワット・サマーンラッタナーラームは仏教寺院です、一応。
ただ、タイの仏教寺院は何でもありなせいか、ヒンドゥーの神様をはじめ、現在のキャラクターたちも飾られています。
阿修羅像とドラえもん、、、
ポケットのところに細工が施されているドラえもん。
ピンクガネーシャと共に巨悪と戦っている設定と思いたいトランスフォーマー。
土産物屋にしれっと並ぶハローキティなどなど、ギミックがあちこちに仕込んであるので、何があるのか見つけるのが楽しいです!
中国にディズニーランドのパクリのような遊園地があったりしていますが、こちらは由緒正しき仏教寺院ですから、中途半端で不細工なパクリではなく、正々堂々と真似ている点は評価?できなくはありません。
ちなみにドラえもんもトランスフォーマーも神様という設定で置かれているのではなく、タイ人に人気だから置かれているようです。
まとめ
ピンクガネーシャだけが見どころだと思ってワット・サマーンラッタナーラームに来ると、いい意味で裏切られます。
ここは現世は超越している場所であることを、施主はきっと伝えたいがために、『ジャンルは無視・アイデアを駆使』したのでしょう。
ワット・サマーンラッタナーラームへのバンコクからの行き方はこちらの記事にまとめてありますので、タイへ行く際には一度行かれることを強く強くおすすめします!