ラオスの国境の町ファイサーイ(フエサイ/ボケオ)は、町の規模としてはそれほど大きくありませんが、交通の要所となっています。
というのも、ファイサーイのバスターミナルからは、ラオス国内行きのバスだけではなく、国境を越えて中国の昆明まで行くバスもあるからなのです。
そんなファイサーイから、世界遺産の街である今回の目的地ルアンパバーンまでは、直線距離としては200キロ程度ですが、実際の幹線道路は山間部を大きく迂回しているため、390キロという距離になってしまいます。
時間にして約12時間を要するというルアンパバーンまで道中はどのようなものだったのか、早速ご紹介します。
ファイサーイからルアンパバーンまでのバスをご紹介
ファイサイからルアンパバーンまで走るバスは、どうやら毎日運行している路線バスのようで、外国人観光客以外にも地元のラオス人も利用しています。
メモ
18:00-6:00(翌日)
ルアンパバーン~ファイサイ(フエサイ/ボケオ)
7:00-16:00
料金:185,000キップ
※昼夜運行に比べて夜間運行のバスは、休憩時間は早朝到着を避けるために、敢えて時間をかけているようです
床面を上げて座席が高い位置にあるハイデッカーのバスで、床下の荷物スペースは旅行者のバックパックなどの他に、大量の段ボールが積み込まれています。
座席は2-2のごく普通です。
足元の広さはLCCのような極端な狭さではなく、日本でよく走っている観光バスと遜色有りません。
シートを後ろに倒して腰当てを使えば、1,2時間くらいは熟睡可能です。
各座席には毛布も用意されているため、車内がエアコンで寒すぎるときに重宝しました。
真っ暗な夜道の途中で突然の停車
出発から3時間ほど、ちょうどこの辺りを走っていた時のことです。
重い貨物を運ぶトラックが先頭となり、きつい登り坂をノロノロと進んだ後に、下り坂に転じてすぐです。
バスの明かりが一瞬消えたかと思うと、何もない山の中に突然停車しました。
故障かと一瞬思ったのですが、地元の乗客が次々にバスから降りていきます。
もしかしたら休憩かと外に出てみると、
バスの後ろのエンジンルームに運転手が水をかけています。
道端の看板を見てみると、ラオス語と共に漢字で『加水』と書いてありました。
ここはオーバーヒートを起こし兼ねない大型車のための、いわば給水所のようなところらしいのです!
バスはここで20分ほど停車してクールダウン、乗客は草むらに入りスッキリ、、、、これがラオス流のバス旅休憩です。
ルアンナムターに到着
ファイサイとルアンパバーンの距離的には中間にあたるルアンナムターに、18:30に出発してから4時間30分後の23:00に到着しました。
着いたのはルアンナムターのバスターミナルの一角のようです。
慣れた感じのラオス人乗客は、バスターミナルの食堂で食事を始めました。
どんな料理があるかメニューを見てみましたが、麺類が中心で美味しそうに見えなかったので、車中でつまめるフリングルスとファンタオレンジを購入しました。
持ち合わせのラオス通貨のキップがなかったため、バーツで支払いました。
バスターミナルだけあって、草むらではなくトイレで用を足すことができますが、入場料2000キップを入口で徴収されます。
こういうときに、日本はトイレは無料で使えることに、有難みを感じます。
ルアンナムターからルアンパバーンまで長かった
ルアンナムターで30分くらい休憩し、そろそろ出発だと思い自席に戻ってみると、隣に座っていた地元民がいません。
ルアンナムターで降りたようなので、ゆっくり2席を使うことができました。
ファイサイからルアンナムターまで200キロの距離を4時間30分で走破し、残るルアンパバーンまでの200キロ。
順調にいけば、4時間30分後の夜明け前に到着しそうなものですが、そうはいかないのがラオスです。
熟睡して目が覚めると時刻は6時30分。
どれくらい進んかと思ってスマホで位置情報を確認してみると、2/3ほどしか進んでいませんでした。
さらに気が付くと隣に知らないおばちゃんが寝ていました。
どうやら夜中にあちこちに停車して乗客が乗り降りしているようです。
その後道路事情が良くなり、くねくねした道でなくなるとスピードアップして、朝8時前になってルアンパバーン市内に入り、
18時30分に出発して走ること11時間30分、ルアンパバーン北バスターミナルに到着しました。
とんでもない悪路や急な坂道を安全に運んでくれた運転手さん、そしてバスさん、ありがとうございました
ルアンパバーン北バスターミナルからトゥクトゥクに乗る
バスターミナルというから近代的な建物だと思っていましたが、平屋建ての素朴な感じのです。
売店には物が溢れていましたが、輸入品と思われるジュースやお菓子類はタイと比べると3割ほど高いようです。
北バスターミナルからルアンパバーンの市街地エリアまで、距離にして2キロほどあるため、乗り合いトゥクトゥクを利用することにしました。
せっかくなので長いバス旅を共にしてきたバス乗客が同志、一緒になれば安くなるのですが、席が前後だった欧米人バックパッカーは持ち合わせがないから町まで歩くといいます。
仕方なくマレーシアから陸路でやってきたという女子大生2人組と3人でシェアすることにしました。
はじめてのルアンパバーン、市街地はどんな感じなのか楽しみです!
まとめ
チェンマイからルアンパバーンまで、ロットゥ(バン)と路線バスがセットになった現地パッケージツアーに参加しましたが、ある程度の事前情報がないと、国境で右往左往したり、乗り継ぎが上手く行かなかったり等大変な気がしました。
不安な方は、チェンマイではなくチェンライから、毎日運行しているルアンパバーンまでの向かう国際バスに乗るのがベストです。
さて、チェンマイのホステルを出発したのが前日の10:00、ルアンパバーンに到着したのが8:00ということで、公称18時間で移動とありましたが、実際には合計22時間を要しました。
飛行機ならチェンマイからルアンパバーンまで約1時間の距離ですが、陸路をわざわざ使って移動することで、国境越えをはじめとする貴重な体験をすることができました。
バス旅が苦ではないという方、暇を持て余している方、陸路国境超えが癖になっている方は、ぜひ一度チャレンジされてはいかがでしょうか!
チャンマイ~ルアンパバーンの陸路国境超え移動関連の記事リンク
- チェンマイ~チャンライの手前までの移動
- チェンライのワット・ロンクン訪問
- チェンライから国境の町チエンコーンまでの移動
- チエンコーンからファイサーイへ第4タイ・ラオス友好橋経由での陸路国境超え
- ファイサーイからルアンパバーンまでの移動<当記事>