2015年4月にB787-9長距離国際線仕様機の投入を開始したANAが、2016年8月からB787-9中距離国際線仕様機を羽田~シンガポールを皮切りに東南アジア路線に投入することを発表しました。
これまでの長距離仕様機はのB787-9は、ビジネスクラス48席、プレミアムエコノミー21席、エコノミークラス146席の合計215席でした。
一方2016年8月から投入される中距離仕様機は、ビジネスクラス40席、プレミアムエコノミー14席、エコノミークラス192席の合計246席となり、長距離仕様機と比較するとビジネスクラスが8席減、プレミアムエコノミーが7席減、エコノミークラスが46席増となります。
席数が違うことはわかったものの、他に何か違う点があるのか、その詳細をご紹介します。
B787-9中距離仕様機の詳細
ANA提供
こちらは長距離仕様機のB787-9です。
主翼の半分までビジネスクラス、その後ろがプレミアムエコノミーとなります。
ANA提供
そしてこちらが中距離仕様機のB787-9です。
ビジネスクラスは主翼の手前までとなり、かなりのプレミアムエコノミーと共に、エコノミークラスの46席増のスペースを稼ぎ出しています。
肝心のB787-9の中距離仕様機シートは、ビジネスクラスはスタッガードシート、プレミアムエコノミーとエコノミークラスも長距離仕様機とまったく同じです。
そして評価したいのが、エコノミークラスの座席間隔が長距離仕様機と同じ34インチとなっている点です。
てっきり中距離仕様機はB787-8のエコノミークラスの座席間隔と同じ31インチしてくると思っていましたが、良い意味で裏切られました。
さらにエコノミークラスは、座面の高さが5センチ低く、従来のシートから座り心地に手が加えられています。
こちらはB787-9のプレミアムエコノミーです。
まったく同じものが中距離仕様機のB787-9にも搭載されるようです。
こちらはB787-8ですが、B787-9と同じ最新シート搭載の機種です。
このまま足元が広く形になります。
B787-9中距離仕様機が活躍する路線(予想)
中距離仕様機のB787-9は、2016年8月上旬から羽田~シンガポールに投入され、8月の下旬には羽田~香港、その後羽田~バンコクに投入されるようです。
席数が違うだけ中身は同じですので、需要に応じて羽田/成田~ジャカルタ・クアラルンプール・ハノイ・ホーチミン路線、そしてA380までの繋ぎとしてホノルル線に投入されるものと予想しています。
そうなるとB787-8のビジネスクレドール搭載機は、短距離中国・台湾・韓国路線専用になるか、新たにビジネススタッガードシート、もしくは別なシートに乗せ換える可能性もあります。
まとめ
これまでシンガポール、ジャカルタ、バンコクの一部に投入されていたビジネススタッガード、プレミアムエコノミー搭載機がようやく本格的に東南アジア路線に投入されることになります。
B787-9の中距離仕様機のエコノミークラスの座席間隔を34インチにしている点はJALを意識、そして東南アジアとは言えない羽田~香港にも投入するのはキャセイパシフィックを意識したいと思われます。
各航空会社とも切磋琢磨して、最新プロダクトをどんどん投入して、その旅を快適にしてほしいものです。