今のべトナムの正式名称は、ベトナム民主共和国。ベトナム戦争終結以前はベトナムの北側を支配していました。
それに対してベトナムの南側を支配して国がアメリカの傀儡といわれたベトナム共和国です。
そんなベトナム共和国の大統領官邸が、今もホーチミン市内に残っており、しかも外国人観光客にも開放されているとか!
現在は大統領官邸から統一会堂と名前を変えて施設に早速行ってきました!
静かな佇まいの統一会堂
高い塀に囲まれているのかと思っていましたが、それほど高くない鉄条網で囲まれているだけなので、建物が良く見えます。
緑に囲まれた余裕のある敷地の中に、統一会堂はあるようです。
統一会堂の午後からの開放時間に間に合うように12:30に到着しましたが、チケット売り場には長い行列が出来ていました。
13:00になると統一会堂入口の小さな門が開いて、観光客が入れるようになります。
上の写真でいうと、右奥側から入場することができます。
統一会堂の中へ
長い門から建物までのアプローチを歩くとようやく統一会堂の入口です。
中は地下1階、地上4階、そして屋上にも上がれるようになっています。
まずは統一会堂1階にある大広間です。
部屋の中に入ることはできませんが、写真はいくらでも撮ることができます。
続いてこちらは国際会議か、作戦会議でも開く部屋でしょうか。
当時と同じ状態で保存されているところがすごいです。
昔の写真も併せて展示されています。
この部屋は、1975年11月21日、ベトナム民主共和国(北ベトナム)とベトナム共和国(南ベトナム)の代表のベトナム統一協議を行った場所です。
こちらも昔の写真も併せて展示されています。
ベトナム戦争当時の作戦会議室
こちらは作戦会議室です。
ベトナム戦争当時の戦況が書かれた地図が展示されています。
当時のサイゴン、今のホーチミン周辺の地図もあります。
ベトナム戦争当時使われていたであろう、電話や無線機もそのまま展示されています。
1970年代の空気感が部屋の中に漂っています。
超広い大統領の執務室。
そして大統領専用の図書室もあります。
大小合わせて100も部屋がある旧大統領官邸
とにかく応接間のような部屋が多いこと多いこと!
こんな部屋や
あんな部屋や
そんな部屋など、確かに100以上はあるなと思わせるほどです。
他にも小さな舞台のある劇場、映画鑑賞室まで完備されていている、ホテル並みの充実ぶりです。
旧大統領の官邸だけあって、大統領の住居エリアももちろんあります。
ここから住居エリアになります。
中庭があるのでレジデンスという感じがしますね。
アンティークの家具から豪華の調度品が当たり前のように展示されていたり、
さらにベッドルームまで、当時のまま残されています。
他にも専用ダイニングに厨房にバーまで、、、揃っています。
ベトナム共和国(南ベトナム)の終焉
ただ、ベトナム戦争の戦況は、ベトナム共和国(南ベトナム)側に悪いほうに傾くようになり、とうとうサイゴンはベトナム民主共和国(北ベトナム)軍に包囲されてしまいます。
旧大統領官邸の外に展示されているのは旧ソ連製の戦車です。
旧大統領官邸が包囲され、そして兵士たち突入した当時の様子が伝わってくるようです。
ベトナム民主共和国(北ベトナム)軍がサイゴンに入城し、旧大統領官邸に突入する直前、アメリカは当時サイゴンにいたアメリカ人やアメリカの協力者、ベトナム共和国(南ベトナム)関係者をヘリで洋上の空母まで脱出させるフリークエント・ウィンド作戦を敢行しました。
その当時旧大統領官邸の庭には、脱出を希望する人たちで埋め尽くされて、ひっきりなしにヘリコプターが行き交っていたようです。
統一会堂の場所
サイゴン大教会やサイゴン中央郵便局から徒歩10分ほどところにあります。
営業時間と入場料
・7:30~11:00
・13:00~16:00
入場料
・30,000ドン(大人)
まとめ
統一会堂はさすが旧大統領官邸だけあって、国あらゆる方向性がここで決まっていたという感じがする一方、とにかく豪華絢爛な印象も受けます。
本来なら壊してしてまっても良いのでしょうが、こうして残して後世の人たちに見せようとしているあたりに、今のベトナム民主共和国政府の余裕を感じます。
統一会堂はホーチミンでも人気観光スポット、駆け足であれば1時間半程度見て回れますので、ぜひ見学されてはいかがでしょうか。